【退職後】離職票がもらえない・届かない場合の問題点と対策(後編)
今回は長くなってしまった前回の記事の続き、
「離職票がもらえない(届かない)場合の問題点と対策」の後編(対策編)です。
ハローワークを活用して離職票を手に入れよう
退職後、2週間以上経過しても離職票が手に入らない...。
前回の記事では、「なぜ離職票がないと問題なのか」について述べました。
私の場合は前職人事部へのリマインドと、ハローワークの助力を得ることで3ヶ月遅れの離職票を手にすることができました。
今回は同様の窮地に陥ってしまった方のためのTipsをまとめておきます。
i.(できることなら)まずは人事部に状況確認・リマインドしよう
本来、企業側は離職者の退職日から10日以内に、公共職業安定所(ハローワーク)に対して届け出を行う義務があります。
が、「離職票が届かない」で検索すると多数体験談や相談が出てくることから、
「いつまでたっても離職票が入手できない!」という状況を経験した方も少なくないようです。
どんなに円満退職したとしても、転職後に前職の会社に問い合わせをするというのは、少なからず気まずいものです。
しかし、可能であれば、離職票が届かないのであれば、まずは前職の会社の人事部門にメールや電話で届出状況を確認するのが最も手っ取り早い対応策です。
万が一、人事担当者が手続きを忘れていた場合はリマインドにもなります。
「言った・言わない」のトラブルにならないよう、上記の確認を電話で行う場合は、日時や確認内容、担当者名などを記録しておくとよいでしょう。
ただし、ある程度規模の大きい企業では、ハローワークへの届け出を外部企業にアウトソースしている場合があり、その場合は人事担当者が手続き状況を認識していないこともあるようです。
ii.ハローワークで手続き状況について調べてもらおう
i.のステップで問題が解決しなかった場合は、企業の手続き先であるハローワークに直接問い合わせましょう。
個人情報のため、電話ではなく直接ハローワークの窓口まで出向き、手続き状況の照会をお願いする必要があります。照会結果は10分程度で分かります。
会社の所在地と現在の自分の居住地が異なる場合でも、最寄りのハローワーク窓口に問い合わせれば大丈夫です。
参考:ハローワークインターネットサービス - 雇用保険の具体的な手続き
なお、会社から離職票が交付されない場合や、事業主が行方不明の場合等については、住居地を管轄するハローワークにお問い合わせください。
私の場合は、
- 退職後数ヶ月経過しているが、離職票が届いていない
- 前職の人事担当に問い合わせたが、離職票の手続きを外部企業にアウトソースしているため、人事が状況を把握できていない
- このため、前職の企業が所管の職業安定所への手続きを完了しているかどうかを知りたい
上記の3点を窓口の担当者にお伝えしたところ、離職票の発行手続きが完了しているかどうかを調べてもらうことができました。
この調査結果に応じて、以下のステップへ進みましょう。
ii-A. 企業からハローワークへの手続きが完了していない
→違法です。(ただし、法的な強制力は弱いようです。)
ハローワークから企業へ穏便に督促をしてもらいましょう。
参考:退職時の離職票のトラブル|社長のための労働相談マニュアル
もし、届出をしなかった場合、雇用保険法第7条違反となります(※違反に対する罰則は6箇月以下の懲役または30万円以下の罰金と雇用保険法第83条に規定 )。
また、離職票の交付を拒否した場合も、明らかに雇用保険法第76条第2項(報告等)違反となります(※違反に対する罰則は6箇月以下の懲役または30万円以下の罰金と雇用保険法第83条に規定 )。
ii-B. 企業からハローワークへの手続きが完了しているが、離職票が本人へ発送されていない、もしくは紛失した
→ハローワークで再発行してもらいましょう。
再発行に際して、本人確認のための書類や、離職の証明のための書類が必要になります。
何を用意すれば良いのか、事前にハローワークに問い合わせておきましょう。
以下は離職票-1,2を再発行する際の持ち物の一例です。
ii-C. 企業からハローワークへの手続きが完了しており、離職票は本人へ発送されたが未着である
→よかったですね!おとなしく待ちましょう。
発送日から一定以上経過しても離職票が届かない場合は、再度ハローワークに行き、再発行をお願いしましょう。
私の場合は最後のCのケースでした。ちょうどハローワークに行った数日前に会社が手続きを行ったらしく、窓口の担当者さんも「手続きがだいぶ遅いですね...」と苦笑されていました。
なんにせよ、無事に離職票を入手できてホッとしました。
参考になるリンクまとめ:ぜひぜひご一読を!
■参考書籍:
2015年2月発行の最新版。手続きの全体像を俯瞰できる本が一冊あると便利。
少し古いものですが、私が実際に使った本はこちら。
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